⑫エピローグ〜25年後の夢、みんなの育ちを育む「まちなかの森」〜

月曜日のデポーは、定休日。

駐車場には静かに葉っぱが
ひらひらと落ちてきています。

でも、カーテンをおろしたお店の中では、
スタッフ全員が集合しているんですよ。

木の香りのするキッチン付き教室
「くらす」内で大テーブルを囲みます。

いつもは大切なお客様と
コミュニケーションすることが
スタッフの一番のミッション。

だけどこの日は、スタッフが互いに
じっくり向き合う日なのです。

手元には、オーナー高田の作った
スープや燻製、そして豆から挽いたばかりの
コーヒーなどなど。もしかしたら、
普通の企業のミーティングとは
少々様子が違うかもしれません。

店長西原です。
実は、オーナー高田には夢がありました。

デポー全体を森みたいにしたい!
子どもたちと畑を楽しんで、
土に触れて自然に還ってもらいたい!

そんな場所づくりのイメージを、
スタッフたちと共有する
大事な一日を持ちました。

それが「未来会議」の日。
実は若いころ、画家志望で、
デザイン学校に通って
本格的に絵を学んでいた高田。

描いたのは、切妻屋根の店舗が
小さく見えるほど、
周りには緑あふれる絵。

スタッフたちが手をつなぎあっています。
向こう側には、里山も見える、
パステル調の絵。

デポー「まちなかの森」計画です。
緑の中で、自然の中で
子どもたちが遊ぶのが、
一番の「遊び=学び」

だからこそ、デポーの周りに
森や畑が欲しいと思っていました。

そしてこの夏、デポーの隣の土地を購入。
夢が次第に実現に向かい始めます。

この日はスタッフのみんなの力を借りて、
思いを形にしていきました。

25年後、どんな風なデポーでありたいか、
どんどんアイディアが出てきます。

「カフェがいいね」
「音楽できる場所もいいね」
「森の保育園は?」
「老人ホームは?」「一緒に入ろう!」
「ツリーハウスも」
「ピザ窯でピザやこう」
「オーガニックレストラン!」
「赤ちゃんも離乳食を食べられる
レストランがいいね」

スタッフの目がキラキラ輝いて、
あぁ、やっぱりこの人たちと一緒に
お店を育て続けていきたいなぁと思うのです。

何より、あなたや、あなたのお子さんや
お孫さんが、集い、小鳥の声、
土のにおいや手触りを感じ、
思い切りあそぶ森を育てていきたい。

その真ん中に、デポーというお店がある。
25年後も、あなたと、
あなたの家族を待っているお店として、
デポーの物語は続いていきます。

【デポー年輪ものがたり:もくじ】
《第1話》~《第11話》

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木のおもちゃデポー
徳島市沖浜町南開330-1
088−656−0636
(月曜定休or祭日月曜は営業で火曜休み)
営業時間 10時~18時
駐車場は店舗前に10台 店舗前東側7台