【 店主コラム 】『生きるための大切な力』を育むことができるアナログゲーム

スマホやゲーム機がないと時間を持て余してしまう子どもがここ数年で急増していると思いませんか?

自然の中で自由な発想で『0から遊びを生み出す「遊び込める子ども」』が減り、簡単に誰でも遊べるタブレットやゲーム機へ流れてしまう『モノに支配された「遊ばれる子ども」』が増えているように感じます。

先日、バス停でバスを待つ小学生たちがスマホを片手に同じ方向を向き一列に並んでいました。誰一人と会話を楽しむ様子はなく、手に持ったスマホの画面にくぎ付けでした。

友だちとワイワイじゃれ合いながら楽しく登下校をしていた昔の光景と比べるととても異様に感じたのは、ボクだけでしょうか?

自宅ではもちろん外出先でも機械漬け。片手にスマホを持って食事をしたり、トイレに入ったり。大人のスマホ中毒も気になりますが、それ以上に子どもたちを見ていると彼らの生涯に与える影響を心配してしまいます。

英国のニューカッスル大学が『就学前の子どもが、スマートフォン・タブレット・パソコン・テレビ・ゲーム機などのメディアを見ている「スクリーンタイム」が長いと、「睡眠の質の低下」や、「言語力」や「認知力」の発達の低下につながるおそれがある』という調査結果を発表しています。

また別の研究では、スクリーンタイムが長い子どもほど、「コミュニケーション能力」が低下し、「問題解決力」や「注意力」が低下する傾向がみられたと発表されています。

スマホやゲーム機を使った『デジタルゲーム』で遊ぶ子どもと、カードやサイコロを使った『アナログゲーム』で遊ぶ子どもが得るモノの『大きな違い』が、まさしくそれなのでしょうね。

アナログゲームを使って遊ぶには『コミュニケーション能力』はもちろん、『問題解決力』や『思考力』『集中力』『注意力』などを必要とします。また自然と『対話力』も身に付けるなど、人として『生きるための大切な力』を育むことができます。

我慢したりゆずりあったり、相手のことをつねに考え、感情のコントロールをしながら『遊ぶこと』は人格形成にもとても大切なことだと思いませんか?

そんな『生きるために必要な力』を育むおすすめのゲームを年齢別に3つご紹介します。


2・3歳におすすめ
<はじめての果樹園ゲーム>
色やモノの名前がわかるようになると、親子で対話を楽しみながら簡単なコミュニケーション遊びができるようになります。

みんなで協力して果実をあつめる「はじめての果樹園ゲーム」は、勝ち負けを競う喜びが芽生える前の時期の子どもたちにおすすめです。

まずはお母さんの膝の上に座って遊び、しっかりルールを理解したころに親子で向き合って楽しむようにすると、関心や好奇心が持続して「聞く力」「話す力」を伸ばし「言語力」「認知力」「集中力」「忍耐力」を育みます。

親子で遊ぶ『はじめてのゲーム』としておすすめです。


4・5歳におすすめ
<にわとりの追いかけっこ>
4歳を迎えると本格的なゲームを楽しめるようになります。神経衰弱(メモリーゲーム)とすごろくの要素が一度に楽しめる「にわとりの追いかけっこ」は、『「記憶力」が伸び始めた「喜び」』と『「競争と調和」が芽生え始め仲間と過ごすと「楽しい」』を味わえる、子どもたちに人気のゲームです。

「運」と「感」を頼りに勝ち進むこともできるので、記憶することが苦手な子どもも、遊び込むほどに苦手意識を克服していきます。

にわとりのしっぽを抜かれた瞬間、空想の世界と現実の間を行き来している子どもの表情が何とも言えません。保育園で大人気のゲームです


5・6歳におすすめ
<カタミノ>
就学前になると、物事の先を見据えて勝ち方や解決の筋道を考えて行動しはじめるようになります。また困難や問題を解決する能力を身につけはじめる時期でもあります。そんな時期の子どもに、ブロックを組み合わせて完成させる思考型ゲーム<カタミノ>をおすすめします。

問題集の中から自分に合ったレベルの出題を選び、「思考力」「集中力」「問題解決力」をフル回転させてパズルを完成させます。基本は一人遊びのゲームですが、二人で競い合って遊ぶこともできます。

5歳児は「自己肯定感(ボク!何でも知ってるし、何でも出来るもん!)」の塊です。この時期にたくさんの成功体験を繰り返す日々を過ごすことで、「自己肯定感」を高くキープしたまま大人へと成長してほしいものです。じっくりと遊び込める人気のゲームです。

デジタル化が進む近年において、親子や兄弟、友達と向き合って楽しむ『ツール』としても、アナログゲームを意識して遊びに取り入れているご家庭が増えています。遊びながら苦手を克服したり、得意なことをさらに伸ばしていったり。子どもたちは、遊びながら『生きるために必要な力』を育む『ツール』としてアナログゲームを親子で楽しんでみませんか?

スマホやゲーム機がないと時間を持て余してしまう子どもが一人でも減り、自由な発想で『0から遊びを生み出す「遊び込める子ども」』がたくさん増えますように…。このコラムが少しでもお役に立てたら幸いです。

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