デポーコラム~まちなかの森からあなたへ④“くらす”里山の丁寧なくらし

みなさんは、
「あたたかな気持ちになれる原風景」といえば
どんな風景をイメージするでしょう?

こんにちは、店長西原です。

徳島の里山育ちのわたしの「原風景」は、
ミカン畑の白い花の匂い、
レンゲ畑の紫の蜜の香り。
稲刈りの後の稲わらの芳しさ。
よく背負ってくれた曾祖父
「とっとのじぃちゃん」の背中の温もり…。

イチゴ農家でもある我が家。
荷詰め部屋の中で広がる、
何百粒もの採れたてイチゴの
透き通った甘い匂い。
この幸せは、ほんとうに忘れられません。

わたしが育ったのは、毎日の暮らしを
大切にする家族の輪の中でした。
母は、自分たちのものは食べるものも、
着るものも、
自分でできるだけ作ってきた人でした。
「手作り」、「無添加」は
当たり前の日常だったのです。

学生時代、手しごとに興味をもったり、
信州の高原のペンションで
アルバイトしたりするうち、わたし自身も、
自然の中で自らものを創ったり、
お店を開いて何かしたいという思いがありました。

だから26年前、高田が初めて家族に
「木のおもちゃのお店を開きたい」と
言った時、「あ、できるな」と思ったんです。
ほかの家族は唐突すぎて渋りましたが、
わたしは「一緒にやる!」と即決しました。

とはいえ、働くことが好きなわたしは、
ハードに仕事をしすぎる傾向にありました。
開業から数年後、過労からか2カ月くらい、
耳がよく聞こえない時期がありました。
アロマオイルをつかったり、生活習慣や
食事を見直したりして落ち着きました。

この時、セルフケアやお手当て、昔ながらの食事の大切さを
改めて実感しました。
そして、はっと気づきます。

「わたしの子ども時代には当たり前だった“ていねいな暮らし”が、
多くの人の暮らしから離れてしまった」と。

それから10年ほどたった2012年、
デポーの姉妹店、
「食と暮らしと絵本のお店 デポーplus*」を
開店しました。東日本大震災の翌年でした。

ていねいな暮らしをしたいけれど、
なかなか叶わないのが現代。
ていねいに自分をお手当てしたいけれど、
それもなかなか叶わないのが現代の女性。

だからこそ、わたしたちデポーは、
あなたが、香り、手触り、味わいを通じて、
ご自分を少しでも大事にする時間を
応援したいと願っています。

「あなたが、あなたをいたわること」は、
「あなたが地球をいたわること」に、
等しいのです。

あなたの
「ていねいに暮らしたい」という想いに、
地球でいちばん寄り添いたい。
それが、デポーの想いです。

【デポー年輪ものがたり:もくじ】

《第1話》
デポーコラム~まちなかの森からあなたへ~プロローグ
《第2話》
デポーコラム~まちなかの森からあなたへ〜①生涯のおきゃくさま
《第3話》
デポーコラム~まちなかの森からあなたへ~② はたらく”いちまいの張り紙『子どものおむかえにいっています』
《第4話》
デポーコラム~まちなかの森からあなたへ③“あそぶ”―おもちゃと赤ちゃん

これからの予告

⑤一時退院して、いちばんにデポーに来てくださった、ちいさなお客さま
⑥ 修理は、ご家族の思い出を支えるとても幸せな作業
⑦木がつなぐ、木がいやす、止まった心の時間
⑧ママという役割は、もっとシンプルでいいんですよ
⑨ありのままの、わたしでいい。ありのままの、わたしがいい
⑩いつも、誰かが気にかけてくれるから
⑪夢が、実現する場所
エピローグ 25年後の夢 みんなの育ちを育む、まちなかの森

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木のおもちゃデポー
徳島市沖浜町南開330-1
088−656−0636
(月曜定休or祭日月曜は営業で火曜休み)
営業時間 10時~18時
駐車場は店舗前に10台 店舗前東側7台