オーナー高田です。みなさんにとって
「あそぶ」「おもちゃ」って、
どんなイメージですか?
「おもちゃ」って、子どもだましとか、
役にたたないこととか、
ガラクタとかって思っていませんか?
うん。ボクたち大人は、そんなイメージで
育てられてきた人が多いかもしれませんね。
でも、ちょっと待って。
実は、赤ちゃんや子どもにとって
「遊ぶこと」は「学ぶこと」と同じなんです。
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デポーが大切にしているおもちゃのひとつに、
和久洋三さんデザインの
「カラーボール」(童具館)があります。
虹の色から発想された6色のブナ材のボール。
大人から見れば、木の球に色を塗ったもの、
もしかしたらそれだけかもしれません。
でも、赤ちゃんが握ったとたんに、
それは命を吹き込まれます。
生きたものになるんです。
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デポーと同じ年に生まれた長女が
6か月のころです。
うつぶせになっていたときに、
目の前にカラーボールを置きました。
ちょっとの手の動きで、
カラフルなボールは転がっていきます。
それを娘は、キラキラした目で追います。
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お座りができるようになったら、
カチカチと両手でボールを合わせて
音を楽しんでいました。
ハイハイができるようになればなったで、
自分で転がしたボールを
自ら追いかけるようになりました。
ボクたち大人は、何も教えていません。
彼女は、自分で
すべてを発見していきました。
それは、うちの長女だけではありません。
赤ちゃんたちはみんな、
その時々の発達にあった遊び方を、
自らおもちゃに働きかけて、
「発見」していくんです。
それが、その子の「生きる力」を
育てていきます。
目には見えないかもしれないけれど、
確実に赤ちゃんの心に息づいていきます。
だから、赤ちゃんにとっては、
「遊び」は「学び」なのです。
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ただの木のボール。されど木のボール。
我が家では3姉弟が計14~15年、
遊んでいました。
我が家のカラーボールは長女が、
大きくなれば、おままごとの材料になりました。
下の子が生まれると、
また長女のあゆみの繰り返しです。
木についた小さな傷もまた、味わいになり、
大切な思い出になります。
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シンプルな木のおもちゃには、
豊かな力があります。
家族の心を育てます。
そして家族の時間を育みます。
だから、赤ちゃん時代のおもちゃ選びは、
赤ちゃんの育ちにとって、
とても大事なことなんですね。
そう。
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もう少しだけ、ボクの話をしてもいいですか?
ボクは実は若いころ、今では世界的に
有名になったゲーム会社に勤めていました。
きっとあのゲームもこのゲームも、あなたは
タイトルを聞いたことがあるはずです。
あるとき、同期のS君と上司に呼ばれました。
上司から「高田君、S君。
きみたちにはほかの同期たちとは別の道を
進んでもらうことになる」と伝えられました。
別の道とは、つまり出世コースです。
だけど、僕は即、断りました。僕の人生は、
ここではないと感じていたからです。
そして、その数年後、
デポーを創業することになるのです。
デポーオープン後、その上司と、
たまたま再開しました。
仕事で訪れた、東京国際フォーラムでの
おもちゃの大きなイベント会場でした。
スーツ姿の上司に、ジーンズのボク。
「高田君どうだい。S君は今、
億を稼いでいるよ。君はどうかね?」と聞かれました。
はい。ボクは、億なんて稼いでいません。
もしかしたら、あのまま働いていたら、
お金持ちになっていたかもしれませんね。
木のおもちゃの仕事はそんな金額が、
稼げるようなものではありませんから。
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そう答えたかどうだか、今は覚えていません。
だけどボクは、デポーでの仕事を、
心の底から誇りにしています。
なぜって?ボクたちデポーは、
赤ちゃんと子どもの豊かな育ちを守る、
大切な、ほんとうに大切な
仕事をしているからです。
「遊びは、学び」。
家族の「遊び」を宝物の時間にしていくこと。
それが、地球でひとつだけのお店、
ボクたちデポーの使命です。
《第1話》
デポーコラム~まちなかの森からあなたへ~プロローグ
《第2話》
デポーコラム~まちなかの森からあなたへ〜①生涯のおきゃくさま
《第3話》
デポーコラム~まちなかの森からあなたへ~② はたらく”いちまいの張り紙『子どものおむかえにいっています』
これからの予告
④ くらす”――里山の丁寧なくらし
⑤一時退院して、いちばんにデポーに来てくださった、ちいさなお客さま
⑥ 修理は、ご家族の思い出を支えるとても幸せな作業
⑦木がつなぐ、木がいやす、止まった心の時間
⑧ママという役割は、もっとシンプルでいいんですよ
⑨ありのままの、わたしでいい。ありのままの、わたしがいい
⑩いつも、誰かが気にかけてくれるから
⑪夢が、実現する場所
エピローグ 25年後の夢 みんなの育ちを育む、まちなかの森
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木のおもちゃデポー
徳島市沖浜町南開330-1
088−656−0636
(月曜定休or祭日月曜は営業で火曜休み)
営業時間 10時~18時
駐車場は店舗前に10台 店舗前東側7台