デポーコラム~まちなかの森からあなたへ~⑥ 修理は、ご家族の思い出を支えるとても幸せな仕事

木工、修理担当の小谷が最近担当した、
その時計は、10数年前に
曾孫さんへの入学祝に、
曽御ばあちゃまから贈られた時計でした。

今、曾孫さんは20歳で成人。
曽御ばあちゃまは、
102歳でお元気だそうです。
「時を経ても直していただけることは、
心を紡いでいただいている思いがします」。
そんなお手紙をご家族からいただき、
小谷は本当に嬉しかったといいます。

そう、デポーは、
時計やおもちゃの修理も受け付けているんです。
小谷は、「修理は、ほんとうに、
ほんとうに幸せな仕事です」と話します。

針の折れた木の時計、糸の切れたモビール、
色のはがれた積み木…。
実は新品を組み立てる作業よりも、
お客様から送られてきた品物の修理は、
とてもとても緊張するといいます。
思い出は、新品では変えられないから。
「修理に送ってくださるのは、
ご家族の思い出がいっぱいの
世界に1つしかない品ですからね」。

時には、新品で買った方が安いのに、
修理に出してくださる方もいます。
一度買ったものは大事にしたいという思いは、
普段の小谷も同じです。
だから、深く共感して嬉しくなるそう。

小谷はもともと木工好きで、
子育ての傍ら平日開催のオーナー高田の教室に
長く通っていました。
転機は2014年、
「子どももだいぶ大きくなったので、
木工教室に通うのをやめて、
働こうと思うんです」とオーナー高田に話したら…。
「じゃあ、ここで働きなよ。
好きな木工も続けられるよ」。
え、大好きなことを、大好きなお店で…?
そんなことって、いいの?
はい、ぜひ!

「世界にひとつしかない、
家族の思い出を支える仕事」
小谷の想いも、世界にひとつだけのものです。

【デポー年輪ものがたり:もくじ】

《第1話》
デポーコラム~まちなかの森からあなたへ~プロローグ
《第2話》
デポーコラム~まちなかの森からあなたへ〜①生涯のおきゃくさま
《第3話》
デポーコラム~まちなかの森からあなたへ~② はたらく”いちまいの張り紙『子どものおむかえにいっています』
《第4話》
デポーコラム~まちなかの森からあなたへ③“あそぶ”―おもちゃと赤ちゃん
《第5話》
デポーコラム~まちなかの森からあなたへ~④ くらす”――里山の丁寧なくらし
《第6話》
デポーコラム~まちなかの森からあなたへ~⑤ 一時退院して、いちばんにデポーに来てくださった、ちいさなお客さま

これからの予告

⑦ 木がつなぐ、木がいやす、止まった心の時間
⑧ママという役割は、もっとシンプルでいいんですよ
⑨ありのままの、わたしでいい。ありのままの、わたしがいい
⑩いつも、誰かが気にかけてくれるから
⑪夢が、実現する場所
エピローグ 25年後の夢 みんなの育ちを育む、まちなかの森

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木のおもちゃデポー
徳島市沖浜町南開330-1
088−656−0636
(月曜定休or祭日月曜は営業で火曜休み)
営業時間 10時~18時
駐車場は店舗前に10台 店舗前東側7台